コールセンターのAHTとは?算出方法と改善のポイントを解説
昨今、顧客ニーズの多様化や業務の複雑化により、コールセンター業務の効率化が注目されています。
その指標として重要なのが「AHT」であり、これを改善することがコールセンター業務の効率改善につながるのです。
そこで今回は、コールセンターにおけるAHTについて解説します。
コールセンターのAHTとは?
まずは、AHTがコールセンターにおいてどのような意味を持つ指標であるのかについて解説します。
AHT=平均処理時間
コールセンターにおける「AHT」とは「平均処理時間(Average Handling Time)」のことで、要するにオペレーターが顧客からの問い合わせを処理する際にかかる平均時間のことです。
これは、コール中の応対時間の平均である「平均通話時間(ATT/Average Talk Time)」と、コール終了後の手続き等に係る時間の平均である「平均後処理時間(ACW/After Call Work)」で構成されています(AHT=ATT+ACW)。
AHTの短縮はコールセンターの重要課題の1つ
AHTを短縮することは、コールセンター業務の効率改善のために重要であり、多くのコールセンターにおいて取り組むべき課題の1つでもあります。
極端な話、AHTが半減すれば、現状の半分のオペレーター人数でコールセンターを運営できるということであり、それだけ人件費をコストカットできます。
それは極論ではありますが、AHTが抑えられればそれだけコールセンター全体に余裕が生まれることになり、顧客対応の品質改善により顧客満足度を向上させるきっかけにもなるでしょう。
とくに昨今はSNSなど問い合わせのチャネルが増えたり、顧客からの問い合わせ内容が多様化していることなど、コールセンターの効率改善の必要性が増しています。
そのため、コールセンターのAHTを改善することの重要性が注目されるようになったのです。
極端な対策は失敗する
AHTはATTとACWの合計値であるため、AHTの短縮にはこれら2つに分けてそれぞれ対策を講じるべきですが、極端な対策や熟考なしに決めた対策では奏功せず失敗することになるでしょう。
まず、顧客との直接の応答時間であるATTの無理な短縮は、多くの場合で顧客満足度を低下させてしまいます。
ATTを無理に短くしようとすれば、それだけ顧客との応対が最低限で無機質なものになり、顧客からの不満が増加することになるでしょう。
次にACWの短縮についてですが、コール終了後の手続きにかかる時間の短縮をオペレーターにだけ押し付けることは間違いです。
たとえば「データ入力の時間を半分にするためにタイピングを鍛えろ」と指示するとしても、そう簡単にタイピング・データ入力をスピードアップすることはできないでしょう。
結果、ヒューマンエラー・入力ミスが目立つようになり、コールセンター業務の品質低下を招きます。
AHTの改善は顧客満足度や業務品質との兼ね合いを重要視する
AHTを無理に改善しようとすれば、顧客満足度や業務品質の低下を招き、会社の評判や利益に悪影響を及ぼすことになるでしょう。
そのため、AHTの改善については必ず顧客満足度および業務品質の維持および改善をセットで考えなければなりません。
AHTの改善に役立つのは「CTI」の導入
無理なく、しかしながら効果的にコールセンターのAHTを改善するためには、「CTI」の導入がおすすめです。
では、CTIを導入することでコールセンターのAHTにどのような影響を及ぼすことになるのでしょうか?
CRMとの連動でATTを改善
本来、顧客との通話時間がメインであるATTの改善は簡単なことではなく、無理に短くしようとすれば顧客満足度の低下を招きます。
顧客満足度の低下を回避しつつATTを改善するためには、CTIの「CRMとの連携による顧客情報のポップアップ機能」が役に立つのです。
CTIはCRMと連携することで、着信時にCRMに登録されている電話番号を検索、その電話番号が登録されている顧客情報をオペレーターのパソコンに表示することでどのような顧客からの問い合わせであるか、過去にどういった応対履歴であるかをすぐに確認できます。
オペレーターが主導で顧客情報を検索するよりも圧倒的に速いため、顧客満足度に影響することなくATTの短縮を実現できるのです。
通話録音機能でACWを改善
顧客との応対履歴をコール後に入力するのは、オペレーターにとって小さくない負担となります。
それを改善するための方法として、CTIの「通話録音機能」が役に立つのです。
CTIの中には通話内容を自動的に録音できる機能があります。
通話内容を改ざんすることができないため、オペレーターは応対記録を自分で入力する必要がありませんし、オペレーターがミスを隠すような真似もできません。
入力ミスによるヒューマンエラー問題も回避しつつ、録音機能によりACWを改善できるのです。
まとめ:CTIを導入して無理なくAHTを改善しよう
コールセンターのAHT改善は、顧客満足度や業務品質との兼ね合いも重要であり、これらの低下を招くことなくAHTを改善することが重要です。
CTIはその機能によりさまざまなアプローチでAHTを改善できますので、自社の課題や現状と相性の良いCTIを選定して導入してください。
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