アウトバウンドコールセンターの管理・生産性向上のポイント
アウトバウンドのコールセンターでは、顧客とのやりとりを通じてさまざまな利益をもたらします。しかし、管理や生産性の効率が悪いと、効果的に利益を得ることはできません。
そこで今回は、アウトバウンドコールセンターの管理・生産性向上のポイントについて解説していきます。
アウトバウンドコールセンターのKPI設定
アウトバウンドコールセンターの管理および生産性向上のためには「KPI」の設定を正しく行うことが重要です。
KPIとはKey Performance Indicatorの略で、目標を達成するにあたっての目安となる指標のことをいいます。コールセンターの生産性向上に必要なKPIとしては「平均処理時間（AHT）」「平均通話時間（ATT）」「平均後処理時間（ACW）」などの項目が設定されることが多いです。しかし、コールセンターや運営会社ごとに重視するポイントは異なりますので、自社の掲げる目標に最適なKPIを設定しましょう。
コールセンターシステムを導入する
アウトバウンドコールセンターの管理および生産性向上のためには「コールセンターシステム」を導入することが重要です。
コールセンターシステムの重要性
コールセンターでは、オペレーターが顧客と通話などを通じてコミュニケーションを行い、顧客に商品・サービスを販売したり、顧客の疑問を解消して自社の利益につなげる役割を担っています。しかし、人の手による作業にはどうしても非効率的な部分が生まれてしまい、これオペレーターの負担となって生産効率を下げてしまうのです。
そこで役立つのが、さまざまな機能を備えたコールセンターシステムです。コールセンターシステムに備わっている機能を活用することにより、オペレーターの負担を軽減できるような生産効率の向上を実現し、自社に多くの利益をもたらすことができます。
コールセンターシステムでアウトバウンドコールに役立つ機能
アウトバウンドコールを主業務とするコールセンターの場合、たとえば「マルチコール機能」が役立ちます。この機能は、自動的に複数の電話番号に対してコールし、一番最初につながった相手と接続して残りの電話番号とは切断することができる機能です。
この機能を活用することによって、効果的に顧客とのコールを確立させることができます。アウトバウンドコールでは、どうしても接続できない相手も多く、オペレーターの作業効率を悪化させてしまうのです。効率よく顧客とのコールを確立させられることによって、時間当たりのコール効率が改善され、生産性が向上します。
どのような機能を活用できるかは、導入するシステムごとに異なります。自社の現状の課題を明確に把握し、その解決に役立つ機能が何であるかを理解したうえで、導入するシステムを選定してください。
社内体制を改善する
アウトバウンドコールセンターの管理および生産性向上のためには「社内体制を改善する」ことも着眼点の1つです。
基本は「効率」と「品質」の両立
コールセンターの生産性を向上させるためには、コールセンター業務の「効率を改善する」と同時に「品質を向上させる」ことも重要です。
オペレーターの応対品質が悪いと、コールがつながってもコンバージョンなどの成果にはつながりにくいです。どれだけ作業効率を改善しても、肝心の成果に直結する品質の部分が疎かになってしまうと、生産性を向上させることは難しいでしょう。
管理体制を改善する
コールセンターの生産性向上のためには、オペレーターの管理体制を改善することも重要な着眼点となります。
たとえば、オペレーターの人員配置を最適化することで、業務の品質を落とさずに人件費を削減する「ワークフォースマネジメント」があります。ほかには、オペレーターの疲労を改善する「休憩制度の確立や改善」と、設定した目標を「オペレーター・管理者全員が共有する意識改革」なども重要です。
何が奏功するかは、現状のコールセンターおよび管理体制の状況次第で大きく異なります。現状の課題を明確にし、それを改善できる最適な方法を導入しましょう。
アウトバウンド業務を外部に委託するのも1つの手段
場合によっては、社内で解決するのではなく「アウトソーシング」に頼るのも1つの選択肢となります。
アウトバウンドコールセンター業務に限った話ではありませんが、自社の活動に必要な業務の一部を外注し、外部の専門業者にその業務を委託して任せるという方法があります。外注コストはかかりますが、その業務の専門家であるため作業効率がよく、生産性の改善に大きく貢献する可能性があります。
ただし、やり方次第では自社にノウハウが蓄積しません。導入するにあたっては日々の業務から得られるフィードバックを確立し、アウトソーシングしつつ自社にアウトバウンドコール業務のノウハウが貯められるようにすることをおすすめします。
まとめ：管理体制を改善し、コールセンターの生産性向上を成功させよう
CTIシステムのようなコールセンター業務に好影響をもたらすシステムの導入など、アウトバウンドコールセンターの管理体制および生産性を改善する方法は数多く存在します。どの方法が最も効果的であるかはコールセンターの現状次第であるため、まずは解決したい課題の抽出を行い、目標を設定してそれを実現するのに最も効果的な方法を導入しましょう。
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