CTIシステムを活用した電話転送!機能と活用シーンを紹介

CTIシステムを活用した電話転送!機能と活用シーンを紹介
コールセンター業務の効率化を図るためにCTIシステムを導入したいが、どんな機能が実際にあるのかわからない、電話転送以外には何が使えるのかと、CTIシステムの具体的な内容についてイメージできない方も多くいらっしゃるようです。

CTIシステムはコールセンターにとって「包括的なシステム」と捉えることができ、電話転送はもちろん、多くの機能を兼ね備えています。

そこで、今回はCTIシステムの電話転送を含めた主な機能や活用シーンについて詳しくご紹介いたします。

電話転送もお手のもの!CTIシステムの主な機能について解説

CTIシステムは「スムーズな電話転送」を得意としていますが、それ以外にも多くの機能やメリットがあります。ここでは、CTIシステムの主な機能について、7つの項目に分けてわかりやすくご紹介いたします。

1.ポップアップ機能

CTIシステムの中で最も基本的な機能とされているのが、電話をしながらコンピュータを操作することにより、自動的に顧客情報が表示されるポップアップ機能です。一般的なものでは、電話を受けたタイミングで、以下のような情報を表示させます。

  • 電話番号
  • 名前
  • 住所
  • 以前にどのような問い合わせがあったか
  • 顧客のロイヤリティ(満足度)はどの程度か

さらに、CRM等の顧客システムと連携させることにより、これまでのコンタクト履歴を表示させることも可能となります。ポップアップ機能はカスタマイズ機能が幅広く、オペレーターが対応しやすい情報を的確に表示させると、オペレーターの応答品質が向上します。

2.着信履歴機能

スマートフォン等に実装されている着信履歴の機能と同じものです。保存件数が実質無制限であったり、検索や並び替えができるようになっています。

3.電話制御機能

電話制御機能とは、特定のオペレーターのみに電話が集中しないよう均等に電話を振り分けて対応させる機能です。例えば、優先度や緊急度の高い顧客に対して、知識や経験のあるオペレーターを振り分ける設定等の他にも、営業時間外には自動電話応対に切り替えることも可能です。

電話制御機能を使用することにより、オペレーターの精神的負担を減らし、働きやすい職場環境へ近づいていくでしょう。

4.着信電話の転送機能

上記の「電話制御機能」では、電話時に自動的にオペレーターに振り分けられますが「別の急ぎの電話がある」あるいは「途中まで対応したが、内容的に自分の知識やスキルの範囲を超えている」等の事情があると対応しきれないケースも多くあります。

その際に便利なのが、電話の転送機能です。かかってきた電話をそのまま他のオペレーターに転送できる機能ですが、近年の新型コロナウイルス感染症対策の一環として、リモートワークでオペレーター業務を行うことも増えているため、今後必要性はますます高まるといえるでしょう。

また、スーパーバイザーやリーダーに転送することもできるので、エスカレーション対応もスムーズにできます。

5.モニタリング機能

モニタリング機能とは、管理者がオペレーターの稼働状況や通話内容を確認できるCTIシステムの機能の1つです。トラブルが起こった際、通話内容の確認ができれば、トラブルの内容や解決方法を正確に理解し、判断して問題の対処ができます。また、顧客には聞こえない「ささやき機能」によるアドバイスもでき、リアルタイムで管理者が指示を出すことも可能です。

また、モニタリング機能は応対の様子をそのまま把握できるため、新人教育の際にも活用できます。

総じて、管理者から指示を出したり、フォローを行う用途として利用ができます。

6.着信情報表示機能

電話制御の1つとして、内線転送や外線転送、保留等の状況に合わせて、コンピュータに表示されている顧客情報や過去のお問い合わせ情報の検索結果等も、紐付けて表示させることもできます。

7.スクリーントランスファー(画面転送)

電話を他のオペレーターに転送する必要が出てきた場合「スクリーントランスファー(画面転送)」が可能なCTIシステムもあります。

この機能は、応対中の顧客情報の画面を、そのまま担当を引き継いだオペレーターに転送できる機能です。電話を転送する際に、同時に画面も転送することで、引き継いだオペレーターは瞬時に状況を把握することができます。

また、顧客に対して再度の説明を求める必要もなく、引き継いだ時点から話を再開できるため、顧客にストレス等の負荷をかけることなく対応できるのが利点です。

CTIシステムの主な活用シーン

コールセンターにおいてCTIシステムはどのように機能するのか、イメージしづらい部分も多いでしょう。そこで、ここではCTIシステムの主な活用シーンについて、具体例を出しながらご紹介いたします。

CRMと連携した顧客情報の表示

CTIシステムは「CRM」と呼ばれるシステムと連携することにより、着信番号と紐付けされた顧客情報をオペレーターへ瞬時に表示することができます。

CRMとは「顧客管理システム」のことで、過去に問い合わせのあった顧客情報等はCRMも顧客データベースに登録されています。このCRMとCTIシステムを連携させ、着信と同時に顧客情報の表示を可能にできるのが大きな特徴です。

顧客情報を表示すると、「電話してきた相手はどのような顧客か」「現在の関係や段階」について、オペレーターが手早く理解でき、効率的かつ顧客満足度につながる対応となります。

着信の振り分け機能

CTIシステムは、顧客からの着信を適切なオペレーターに振り分ける機能を持っています。CTIシステムを導入していないと、特定のオペレーターに応対が集中してしまう、問い合わせ内容に適したオペレーターに繋がらない等といったミスマッチな状況が多く発生してしまいます。

この状態は、業務効率が低下するだけではなく、問い合わせ中の顧客を待たせてストレスの原因を増やしてしまったり、いわゆる「たらい回し」されたという不満を会社に持たれてしまい、会社自体の評価にも関わってきます。

CTIを導入することで、特定のオペレーターに着信が集中することを防ぎ、問い合わせの内容に対して必要やスキルや情報を持ち合わせていないオペレーターへのミスマッチ発生を防ぐことができます。

結果的に、オペレーターの負荷を平等にすることができる、問い合わせに対する応対の品質向上という2つのメリットを得ることが可能となります。

通話内容の録音

CTIシステムには、通話内容を録音する機能があります。顧客とオペレーターの会話内容を録音することは、オペレーター業務の品質を改善するための様々な活用方法があります。

具体的には以下の通りです。

  • 録音した内容をもとに、問題のある点を改良し応対品質の向上につなげる
  • 後日に折り返しの対応を行う場合や、別のオペレーターに引き継ぐ場合に、録音した内容を再生して内容を詳細まで把握できる

 

自動音声応対機能

電話をかけたときに自動音声が流れる機能を「自動音声応対機能」と呼びます。これも、CTIシステムの1つです。

オペレーターに繋ぐ前にお問い合わせの内容を選択肢から選んでもらうことで、その内容に対応できるオペレーターへの効果的な取次を実現します。

特に、一番初めの「選択肢を選んでもらうステップ」は有人対応である必要はありません。「○○の場合は△番を押して下さい」といった誘導を自動音声で行えば、ある程度の振り分けが可能となります。

他にも、電話が混み合っていて対応できなかったり、営業時間外の問い合わせ、有人対応できない場合における折り返し電話の案内等、電話が繋がらない場合でも、一次的な顧客対応が実現できます。

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