コールセンターのCSR・TSRとは?役割と業務内容について解説

「CSR」「TSR」という単語を聞いたことはあるでしょうか。コールセンターにおいては重要なポジションを占める単語ですが、聞いたことがない、あるいは目にしたことはあっても詳細は知らない…という方も多くいらっしゃるようです。

そこで、今回はコールセンターのCSR・TSRについて、詳細や役割、業務内容等について詳しくご紹介いたします

 CSRとは?言葉の意味と役割

 CSRとは一体どんな意味を持つ言葉なのでしょうか。コールセンターにとっては必要不可欠なものですが、その詳細はあまり知られていない現状があります。

ここでは、CSRの意味と役割をTSRとの違いを含めてご紹介いたします。

CSRとは

CSRとは「Customer Service Representative」の頭文字を取った略語です。CSRの業務内容は顧客との電話応対が中心であり、商品の受注を受けることは基本的にありません。

CSRという言葉は元々アメリカで頻繁に使われていたものが日本でも使われるようになってきたものです。似たような意味で使われているものでは、以下のようなものがあります。

  • オペレーター
  • テレコミュニケーター
  • エージェント

等があります。

担当者の呼び名はコールセンターによってまちまちで、業務内容にごとに区分がされていない、線引きがない点も特徴です。

 CSRの役割

CSRの「Customer(カスタマー)」は顧客、「Service(サービス)」は貢献や奉仕、「Representative(リプレゼンタティブ)」には代表する・代理という意味を持ちます。

直訳すると、「企業を代表して顧客に奉仕する人」となります。

アメリカでは、商品の申し込みをする電話対応とは異なり、顧客からの要望に対して適切な対応をする専門職のことをCSRと呼称しています。しかし、日本では企業の事業内容によって他の業務と兼任することがあるため、本来の使い方とは異なる使い方をされています。

CSRの本来の役割は、コールセンターで顧客からの商品やサービスに対する問い合わせへの回答や、質問・要望・クレーム等への応対です。専門的なスキルや知識を持つ担当者として、役割を再認識しておきましょう。

 CSRとTSRの違いは?

CSRとよく似ている単語としてTSRがあります。TSRは「Telephone Service Representative」の略で、電話で顧客に対応する点はCSRと同じですが、業務内容は企業の商品やサービスの受注といった狭い範囲に限られます。顧客が電話で商品を申し込んできた際に対応するのが大きな役割で、別名「オペレーター」と呼ばれているのがTSRです。

日本では役割がグラデーションのようになっていますが、アメリカでは明確に業務内容が定義されており、CSRとTSRはそれぞれ別な役割を持つ担当者として分けて呼ばれています。

アメリカのCSRは企業を代表して顧客と直接やりとりをする専門職として存在しており、責任のある業務を任されています。対して日本では、CSRとTSRのどちらもがコールセンターに勤務しているという形態であるため、アメリカのようにはっきりとした区別はされていません。

日本とアメリカで明確に違うCSRの「立ち位置」

上記でご紹介したように、日本とアメリカではコールセンターそのものの捉え方自体が異なります。

アメリカでは新入社員にコールセンターでの研修を入社後に実施し、役割や重要性を認識させます。しかし、日本のコールセンターはまだまだ「受付」というイメージを残している企業が多くあります。

また、新型コロナウイルス感染症の影響は、コールセンターに大きな変化をもたらしました。欧米ではコールセンター業務を海外に委託する「オフショア」に移行する流れでしたが、コロナ禍に入ってからはオフショアよりも在宅勤務が増えています。

一方の日本では、コールセンターの在宅勤務がアメリカほど進んでいません。また、コールセンターの勤務にストレスを強く感じて離職するオペレーターも多く、深刻化する人手不足に対応するための業務効率化も不可欠です。他にも、顧客はメールやWebからの問い合わせ等、電話以外の申し込みが多様化しているため、顧客行動への対応自体も工夫する必要があります。

 コールセンターにおけるCSRの業務内容について解説

 コールセンターにおけるCSRの業務内容は「インバウンド業務」と「アウトバウンド業務」の2つに大きく分けられます。その2つの詳細について、詳しくご紹介いたします。

 インバウンド業務

コールセンターにおけるインバウンド業務とは「かかってきた電話を受ける(受信する)」という意味で使われています。インバウンドのコールセンターの主な業務は、顧客が自発的にかけた電話に対応することです。主に企業が販売している商品やサービスに対する問い合わせや受注、相談、資料請求等が多く、中にはクレームも含まれます。

インバウンド業務の場合、顧客からの電話内容は多岐に渡るのが特徴で、様々なスキルや経験が求められます。特に、内容に応じた柔軟かつ適切な対応力が必要となります。そのため、扱う商品やサービスに対する知識だけではなく、問題を解決するためには何が必要なのかを提案するスキルも重要です。

 アウトバウンド業務

コールセンターで使用されるアウトバウンド業務は「電話をかける(発信する)」という意味合いを持ちます。アウトバウンドコールは、担当者から顧客へ電話をする点がインバウンド業務と大きく異なり、商品やサービスの販促を目的とする営業活動がメインとなります。

アウトバウンド業務では、新規の顧客を開拓するために、コールセンター側から自主的に電話をし、商品やサービスを紹介します。積極的に営業をするアウトバウンド業務の方が、インバウンド業務よりも商品の売上げにつながるように見えますが、電話を受けた顧客側が必ず話を聞いてくれるかどうかは別です。そのため、顧客が電話に出ないことを想定して、あらかじめダイレクトメール等でお知らせしておくといった工夫をしている企業もあります。

他にも、すでに商品を購入した顧客へのアプローチやアンケートの依頼もアウトバウンド業務に含まれます。新規顧客の開拓だけではなく、既存の顧客が商品やサービスを継続して購入してもらえるよう、一種の「流れ」を作るのもアウトバウンド業務の大きな目的です。

これからのコールセンターには必要な「CSR」、その理由は

全ての企業にとって、顧客への対応は重要な役割を果たします。特にコールセンターは企業の前線に立つものであり、電話で話した人が好ましい対応だった場合、顧客は企業そのものに好印象を持ちます。

つまり、顧客から「企業の顔」として見られるのがコールセンターであり、CSRのコミュニケーションスキルや問題解決能力が高ければ高いほど、顧客満足度の向上につながります。

反対に、コールセンターが顧客からの問い合わせや相談にきちんと対応できないと、商品・サービスを購入する機会損失のリスクになる可能性があります。コールセンターを持っていない企業の場合、他の業務と並行して顧客からの電話に対応するのは大きな負担となります。

また、対応マニュアルの内容が徹底されていないと、電話を受ける社員によって対応が異なり、企業の信頼損失につながるかもしれません。企業の売上やイメージに直結するコールセンター、さらにはCSRの業務は、非常に重要だといえるでしょう。

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