コールセンターの応対品質とは?評価と品質向上のためのポイント


コールセンター業務において重要なのは、なんといっても「応対品質」です。
応対品質とは問い合わせに対する迅速な応答や正確な情報提供、適切な問題解決能力、顧客満足度の向上のことを指し、結果的にコールセンターの評価アップにつながります。
また、応対品質の1つである「オペレーターの電話対応」では、基本的な知識や正確性などの業務遂行力と、言葉遣いや傾聴力、共感力といったマナーや心理面のどちらも持ち合わせている必要があります。
そこで、今回はコールセンターの応対品質とは何なのか、応対品質の評価方法や基準、品質向上のためのポイント等についてご紹介いたします。

コールセンターの応対品質とは

コールセンターの応対品質とは「オペレーターが顧客に対してどの程度のレベルで対応できているか」を表す指標のことを指します。応対品質が高ければ高いほど顧客満足度の向上につながるため、企業はできるだけ応対品質の改善に取り組む必要があります。
代表的な応対品質の評価項目には以下のようなものがあげられます。

  • 最初の第一声が快活かつはっきりしているか
  • 心地良い話し方をしているか
  • 顧客ニーズにしっかり対応できているか
  • 丁寧な言葉遣いで対応しているか
  • 適切な情報提供ができているか
  • 顧客に共感できているか

コールセンターは顧客と企業をつなぐ窓口です。コールセンターの応対品質は顧客の満足度、ひいては企業のイメージにも大きく影響を与えます。そのため、企業の利益を守るためにも、コールセンターの応対品質は高く保つことが必要不可欠です。

応対品質の評価方法と基準について

コールセンターの応対品質を評価する方法や基準は、それぞれのコールセンターによって異なります。
アウトバウンドなのかインバウンドなのか、取り扱い商品やサービスによっても変わってきます。
では、どのような基準や評価方法があるのか、ここで詳しくご紹介いたします。

モニタリングスコア

別名「非対面コミュニケーション齟齬」と呼ばれるもので、言葉遣いや声の印象等をスコア化して評価するものです。
対面で人とコミュニケーションを取る際、私達は言葉以外に顔の表情やジェスチャー等を組み合わせます。しかし、コールセンターでは、このような非言語コミュニケーションを使うことができません。
そのため、オペレーターの声のトーンや大きさ、言葉遣い、相づち、顧客への気持ちの配慮がコールセンターの印象そのものを左右します。モニタリングスコアでこのような点を評価し改善点を見つけ出すことで、コールセンターの応対品質を高めることができます。

アンケート調査

顧客にアンケートフォームを送付して回答してもらうことにより、直接評価を受けるという方法も効果的です。電子メールや郵便、ショートメール等を利用してアンケートフォームを送信し、アンケートの回答を促します。アンケートが苦手・または時間がない顧客もいるため、全ての顧客から回答を得るのは難しいですが、少量でも実際の声を把握できるのは大きな収穫です。
オペレーターとの会話終了後、なるべく時間を空けずにアンケート調査を送り、質問数を少なく設定する等工夫をすれば、回答率も高まります。

発信数や通話時間等の数値

応答率や一時完結率、ミス率、保留率等の数値を元に評価する方法です。主観的な評価ではなく正確な判断をしやすいのが大きな特徴といえます。また、電話で営業をする業務の場合は、成約率も重要です。
業種により発信数は多い方が良い、少ない方が良い等評価基準は異なるので、自社のコールセンターの目的を踏まえて評価していきましょう。

応対品質向上のためのポイントを徹底解説

コールセンターの顧客応対品質を向上させることは、コールセンターの運営管理において最重要課題といえるほど重要なポイントです。応対品質が高くなれば顧客満足度も上がり、企業の成長にもつながります。
ここでは、顧客応対品質向上のためのポイントについてご紹介いたします。

定期的なモニタリングの実施

応対品質の向上には、定期的なモニタリングの実施が効果的です。基本的にはオペレーター全員を対象とし「毎週1回・毎月1回」等具体的な日程を決めて、定期的に実施するようにしましょう。
モニタリングから得たデータを統計的に収集・分析することにより応対品質改善のための問題点の洗い出しが可能となります。
また、コールセンターを長期的に運営していく上では、人員や体制の変更が必要となるケースもあります。その際にも具体的なデータを活用させていけるので、モニタリングは長期的な視野で継続させていくことが大切です。

評価項目の明確化

上記でご紹介したモニタリングを実施する際には「わかりやすい」「採点やフィードバックがしやすい」評価項目を作成することが重要です。
「言葉遣い・印象・顧客ニーズを満たしているか」といった具体的な評価項目を設定し「応対の始め・ニーズ聞き取り・理解・回答・応対の締め」等各段階に応じて詳細にチェックしていきましょう。
このように評価項目を明確化することにより、オペレーターのスキルが前回と比べて進歩しているかどうかを適性かつ客観的に評価することができるようになります。
他にも、オペレーターのモチベーションを維持するために、具体的な合格ラインをしっかり決めておくことも大きなポイントとなります。

的確なフィードバック体制の構築

モニタリングの結果を、各オペレーターに迅速かつ的確にフィードバックできる体制を作ることもポイントです。管理者やSV(スーパーバイザー)、先輩オペレーターからフィードバックを行うことで、オペレーター自身では気づかない問題点も、説得力を持って的確に伝えることができます。
また、フィードバックに基づいたトレーニングを繰り返し行うことにより、さらなる応対品質の改善が見込めます。その際、オペレーターのケアやフォロー、職場環境の改善等を行うことも忘れないようにしましょう。

応対品質向上につながるKPIの設定

応対品質を常に高い水準に維持するためには、以下のようなKPI(重要業績評価指標)を設定して、これらに基づいてPlan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)といった、いわゆる「PDCAサイクル」を定期的に回転させていくことも重要です。
KPIには、主に以下のような項目があります。

【応答率】
着信に対してオペレーターが対応した割合のことを指します。着信件数が1000件、対応件数が750件であれば、応答率は75%となります。応答率の低さは、着信件数に対してオペレーターの人数が足りていない状況を意味します。

【放棄率(放棄呼率)】
オペレーターが対応する前に切れたコールのことで、別名「アバンダンコール」とも呼ばれます。
着信件数が1000件、放棄呼率が80件の場合、放棄呼率は8%です。

【サービスレベル(SL)】
設定時間内にオペレーターが対応できた割合を表します。着信件数が1000件、設定時間が20秒、設定時間内の対応件数が800件の場合、着信から20秒以内のSLは80%です。

【平均応答速度(ASA)】
着信から応答にかかる時間の平均で、ASAが短いほど、顧客を待たせる時間が少ないとなります。着信件数が1000件、応答までの時間の合計が20000秒の場合、ASAは20秒となります。

適切なシステムの導入

応対品質を向上させるためには、各データを収集し、さらに可視化させることが大切です。そのためには、ここまでご紹介してきたものの他にも、システムを導入することでその手間を大きく省くことができます。
各種データ管理のできる、自社に適したシステムを導入することにより、受信数や通話時間等を自動計測し、データが可視化されます。その結果、各オペレーターに状況を共有させることができ、結果として応対品質の改善が見込めます。

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弊社シナジーが開発したCTIシステム「Mostable」では、コールセンターの応対品質を高めるためのシステムを複数所持し、顧客満足度の向上に大きく貢献します。
自動的に機械アナウンスによるアンケート電話を発信し、アンケートの回答内容を集積するシステム「Quick」や、架電時のコールステータス(状況)を、最大で60チェックまでカスタイズ可能な機能、アカウント毎のモニタリング・ウィスパリング設定が可能等、お客様の「こうしたい」をしっかりと形にしたシステムを複数揃えております。
顧客ニーズをテーマにした機能を取り揃え、さらに細かいニーズにも着目し開発を進めてまいりました。
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