在宅コールセンターの5つの課題と解決するための方法
新型コロナウイルス感染症、働き方改革、労働者の意識変化、人手不足や技術革新などさまざまな要因により、オペレーターが自宅でコールセンター業務を行う「コールセンターのテレワーク化」(別名「在宅コールセンター」)が普及しています。しかし在宅コールセンターを行うには、テレワークゆえのさまざまな課題があると言われています。
そこで今回は、在宅コールセンターの5つの課題と、それらを解決するための方法について解説します。
在宅コールセンターの5つの課題
まずは、在宅コールセンターの抱える主要な5つの課題について順番に解説していきます。
顧客応対品質の維持
在宅コールセンターでは通常のコールセンターに比べて、顧客応対品質を維持することが難しいと言われています。
通常のコールセンターであれば、オペレーター同士で情報を共有したり、上司や先輩オペレーターからのフィードバックがあったりすることで、顧客応対品質は一定に近い水準へ保たれます。しかし、在宅コールセンターでは1人ひとりが在宅勤務で対応しているため、そのような連携ができず、結果的に顧客応対品質が個々人のスキルに依ってしまうというデメリットが生まれます。
マネジメントが困難
在宅コールセンターにおいては、従業員であるオペレーターが在宅勤務しているため、労務管理などのマネジメント業務が難しくなります。
それにより、会社側の勤怠管理や人事評価などが難しくなるだけでなく、オペレーター側で発生した問題点のヒアリングができず、それをマネジメント側で把握することが困難になるという弊害も生じます。
コミュニケーション不足による弊害
在宅コールセンター業務が従来のコールセンター業務と大きく違うのは、上司や同僚とのコミュニケーションが不足するということです。
従来のコールセンターでは、指導やフィードバックをはじめとして、コミュニケーションによってさまざまな情報がやり取りされています。しかし、在宅勤務ではそのようなやり取りができず、十分な情報共有を図ることができません。
その結果、先述した顧客応対品質のバラつきや、重要情報の共有漏れ、そしてオペレーターの組織に対する帰属意識の低下など、さまざまな弊害が発生します。
情報漏洩リスク
業務運営側としては、在宅コールセンターでの情報漏洩リスクの高さにも十分注意を払う必要があります。
従来のコールセンターであれば、場所が一箇所に統一されているため、盗聴や盗み聞きなどの対策は組織的に一元化して行うことが可能です。しかし、在宅の場合は対策を個々のオペレーターに委ねるほかなく、情報漏洩リスクが格段に高まってしまいます。
パソコンが盗聴されれば、顧客応対の内容や重要機密データなどが漏洩し、重大な損失に繋がることも十分に考えられます。
適切なシステム導入の判別
在宅コールセンターを滞りなく運営するには、テレワーク化に対応するために適したシステムを導入しなければなりません。
しかし、導入担当者がテレワーク化に精通していない場合には、当然適切なシステムを選択することができません。不適切なシステムを導入すれば、十分な効果が得られないばかりか、かえって現場の混乱を招いてしまう可能性もあります。
在宅コールセンターの課題を解決する方法
以上確認してきたように、在宅コールセンターを運営していく際にはいくつもの課題が発生します。ここでは、それらの課題を解決するために効果的な方法についてご紹介します。
必要なシステムの導入
在宅コールセンターをスムーズに運営するためには、クラウドCTIシステムなど、在宅コールセンターに適したシステムの導入が不可欠です。
クラウドCTIシステムとは、クラウド上でコンピューターと電話、FAXを統合させ、インターネット環境上で会社にいるのと同じ環境を構築するシステムです。これにより、在宅でも効率的にコールセンター業務が行えるよう、コンピューター上での電話の受発信や通話ができるようになります。また、クラウド上でウィスパリング機能やモニタリング機能を活用することで、在宅であっても従来と同等の顧客応対品質を維持することが可能となります。
その他にも、クラウドCRM(クラウド上で行える顧客情報の一元管理機能)、クラウドPBX(クラウド上で行える電話交換機能)、クラウド労務管理・会計ソフトなど、さまざまなシステムを導入することで、在宅コールセンターで発生する諸々の問題を解決に導くことができます。
マネジメントやセキュリティー対策の体制の変更
在宅コールセンターと従来のコールセンターでは、マネジメント(組織運営)やセキュリティー対策(情報管理)の方法が大きく異なってきます。そのため、これまで会社に出社して行っていたコールセンター業務から、体制を抜本的に変更する必要があります。ところ変わればルールも変わる、新たなルール作りを行うことにより、円滑なマネジメントや情報漏洩リスクに備えることが可能となります。
教育研修の徹底
在宅コールセンターに移行するためには、あらためてオペレーターへの教育研修を徹底する必要があります。従来のコールセンター業務と同等の教育を繰り返し行うのはもちろんのこと、在宅ならではの情報漏洩リスクに備えて、情報の取り扱い方についてはより一層の教育研修を行うことが求められます。また、新たに導入したクラウドCTIシステムなどについての導入研修も必須です。
コミュニケーションツールの活用
在宅コールセンターを円滑に運営していくためには、テレビ電話システムやチャット、SNSなどを活用して、管理者とオペレーターの間や同僚同士でのコミュニケーション不足を解消することも大切です。
業務についての報連相を徹底させる意図はもちろんのこと、場合によっては雑談などを行うことも有益です。在宅ワークは孤独になりがちなので、このようなケアを行うことで組織への帰属意識や仕事への意欲、チームの結束力などの向上に繋げることができるでしょう。
まとめ: 在宅コールセンターに適したシステムの導入により課題解決を図ろう
ここまで、在宅コールセンターの課題と、それらを解決するための方法についてご紹介してきました。
重要なのは、課題を生まないために在宅コールセンター化を避けることではなく、クラウド型のCTIシステムなど、在宅コールセンターに適したシステムを導入することによって課題の解決を図ることです。
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