コールセンターの応対品質とは?評価と品質向上のためのポイント


コールセンター業務においてコアとなるのは、なんと言っても顧客応対業務です。
顧客応対品質の向上は顧客満足度の向上に直結し、結果的にコールセンターの評価アップにつながります。
そこで今回は、コールセンターの応対品質とは何なのか、応対品質の評価方法や基準、品質向上のためのポイントなどについて説明していきます。

  コールセンターの応対品質とは

コールセンターの応対品質とは、オペレーターの対応の質、つまりオペレーターが顧客からの問い合わせに対して、ニーズにどれだけ応え、どれだけ適切な対応ができたかを測る指標です。
コールセンターは顧客と企業をつなぐ窓口です。コールセンターの応対品質は顧客の満足度、ひいては企業のイメージにも大きく影響を与えます。そのため、企業の利益を守るためにも、コールセンターの応対品質は高く保つことが必要不可欠です。

 応対品質の評価方法・基準

コールセンターの応対品質を評価する方法や基準は、それぞれのコールセンターごとにさまざまです。アウトバンドなのかインバウンドなのか、取扱商品やサービスによって異なってきます。したがって、評価基準や評価項目を選定する際は、自社のコールセンターの形態について把握し、現状や理想を勘案したうえで行うことが重要です。
評価の基準や項目を明確にすることで、定量評価がしやすくなり、応対品質の向上が期待できます。具体的には、多くのコールセンターで以下のような評価項目が採用されています。

  • つながりやすさ(サービスレベル、ASA、応答率)
  • 対応の迅速性・正確性(一次完結率、ATT(通話平均時間)、ミス率、保留率)
  • モニタリングスコア(非対面コミュニケーションの齟齬):言葉遣い、印象、顧客満足度など

また、評価方法の場合は、お客様アンケートの活用、管理者やQA(Quality Administrator「応対品質管理担当者」)によるモニタリング、オペレーターによる自己評価のフィードバック、発信数・成約数・通話時間等の数値による方法などが具体例として挙げられます。

 応対品質向上のためのポイント

コールセンターの顧客応対品質を向上させることは、コールセンターの運営管理において最重要課題です。
ここでは、顧客応対品質向上のためのポイントについて解説していきます。

 定期的なモニタリングの実施

応対品質向上には、定期的なモニタリングの実施が効果的です。オペレーター全員を対象とし、「毎週1回、毎月1回」など具体的な日程を決めて、定期的に実施しましょう。モニタリングから得たデータを統計的に収集・分析することで、応対品質改善のための問題点の洗い出しが可能になります。
また、コールセンターを長期的に運営していくうえでは、人員や体制の変更も必要となります。その際もデータを活用させることができるので、モニタリングは長期的な視野で継続させていくことが大切です。
最近では、外部モニタリングやAIによるモニタリングを活用するコールセンターもあるようです。

 評価項目の明確化

モニタリングの実施においては、わかりやすく、採点やフィードバックがしやすい評価項目を作成することが重要です。
「言葉遣い・印象・顧客ニーズを満たしているか」といった具体的な評価項目を設定し、「応対の始め・ニーズ聞き取り・理解・回答・応対の締め」などと各段階に応じて詳細にチェックしましょう。そうすることで、オペレーターのスキルが前回と比べて進歩しているかどうかを適正かつ客観的に評価することができるようになります。また、オペレーターのモチベーションを維持するためにも、具体的な合格ラインを明確に決めておくことも大切です。

 的確なフィードバック体制の構築

モニタリングの結果を、各オペレーターに迅速かつ的確にフィードバックできる体制を作ることもポイントです。管理者や先輩オペレーターからフィードバックを行うことで、オペレーター自身では気づけない問題点について、説得力をもって的確に伝えることができます。
また、フィードバックに基づいたトレーニングを行うことにより、更なる応対品質の改善が見込めます。その際、オペレーターのケアやフォロー、職場環境の改善などを行うことも忘れないようにしましょう。そうすることで、オペレーターのモチベーションの維持・向上を図ることができます。

 応対品質向上につながるKPIの設定

応対品質を常に高い水準に維持するためには、以下のようなKPI(重要業績評価指標)を設定して、これらに基づいてPlan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)という、いわゆるPDCAサイクルを回転させていくことが重要です。

  • 一定期間内のモニタリング実施率
  • 一定期間内のフィードバック実施率
  • 合格点の対応をしているオペレーターの確保率

 適切なシステムの導入

応対品質を向上させるためには、各データを収集し、それらを可視化することが大切です。そのためには、ここまで確認してきたような対応が大切ですが、システムを導入することでその手間を大きく省くことが可能となります。
各種データ管理のできる、自社に適したシステムを導入することにより、受信数や通話時間などを自動計測し、データが可視化されます。その結果、各オペレーターに状況を共有させることができ、結果として応対品質の改善が見込めるでしょう。

 まとめ: 顧客応対品質の改善が顧客満足度アップにつながります

ここまで、コールセンターの顧客応対品質について詳しく確認してきました。
コールセンターにおいて、顧客応対品質を高く維持することは、顧客満足度、ひいては企業のイメージに大きく影響を与えます。定期的なモニタリングやフィードバック体制の構築、明確な評価基準やKPIの設定、そして自社に適したシステムの導入、これらの対策を取ることで、常に応対品質の改善に気を配ることが大切です。

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